ミスには原因がつきもの

2020.08.18 ブログ

計算ミスをしたときに、「しょうがないよね。人間だもの。」ですませていませんか?
 
解き直して正解できるなら、それでもよいかもしれません。
しかし、単なるミスが原因ではないとしたら・・・
 

昨年、このようなことがありました。
授業を請け負っている個別指導塾で、たまたま普段担当している講師の都合がつかなかったようで、私が一回限りの代講をしました。

ちょうど受験直前でもあったので、過去問演習をしたのですが、その生徒が計算問題を間違えました。

「では、間違え直しをしましょう」

と呼びかけ、解き直しをしてもらったら、また同じ答えを出したのです。念のため、途中式を追いかけていったら・・・
 
なんと、整数から分数を引く計算方法を理解していなかったことが判明しました。
 
仕組みと計算方法を説明し、理解してもらえたのでその場で何問か練習してもらい、事なきを得ました。その復習をするよう宿題として指示をしたことはいうまでもありません。
 
 
計算ミスが多い生徒を観察すると、概ね次の場合に分かれます。
 
 字が汚くて、自分の書いた数字を読み間違える
✅ そもそも、計算方法が身についていない
✅ 処理が早くて正確性に欠ける

 
そして、その全員に共通した行動の特徴があります。
 

計算ミスが直らない生徒が必ず行っている、たった一つの行動とは?

それは、「答えを出したらすぐに集中を切る」ということです。
つまり、見直しや検証をしていないのです。

ミスをよくするならばこそ、ミスをするのが当然であるという前提に立ち、

✅ 必ず計算ミスがあるという気持ちでチェックする
✅ 別の方法で検算をする

ということを習慣づけることです。

このことを、普段から練習しておく必要があります。

試験のときだけしようったって、そうは問屋が卸しません。当然所要時間は増えます。
だからこそ、相当量の練習を行って、計算自体を速くできるようにすることも大切です。

そして、心構えで大切なことは、

⭕️ ミスに向き合う
❌ なかったことにして目をつぶる

ことです。

正解を赤で横に書いて終わりにしたり、下手をすると消しゴムで間違えた答えを消して書き換え、まるでミスがはじめからなかったかのように装う場合にも遭遇します。これは断言しますが、この行動を続けている限り、直りません。
(注 :指導現場での経験則です。)

 
ミスに向き合い、ミスの原因を探り、自覚して修正していけば必ず直ります。
 
いや、それでもミス自体はなくならないでしょう。でも、試験時間中にミスに気付くことはできます。それを直してしまえば、点数は取れます。それでよいではないですか。
 
 
(まとめ)
間違っている前提で見直しをする習慣をつけましょう。